運送会社の社長(経営者)の年収を教えます
運送会社の社長(経営者)の年収について説明します。
大手企業については公表されているデータを基にしています。
中小企業についてはコンサルティング先や知人の社長の会社の実態を参考にしています。
大手企業の社長
運送会社の社長の年収のみを抽出したデータはないのですが情報通信業界全体のものはあります。
人事院が公表している「民間企業における役員報酬(給与)調査」というものです。
国家公務員の給料を決定する際の参考にするためのデータです。
これによると従業員数別の社長の年収の分布は以下のようになっています。
年収/社員数 | 500~1,000人未満 | 1,000~3,000人未満 | 3,000人以上 |
---|---|---|---|
1,000万円未満 | 2.3% | 3.3% | 0 |
1,000~2,000未満 | 31.4% | 17.3% | 13.3% |
2,000~3,000未満 | 25.5% | 36.6% | 0 |
3,000~4,000未満 | 15.8% | 18.1% | 16.8% |
4,000~5,000未満 | 10.0% | 8.3% | 12.2% |
5,000~6,000未満 | 9.1% | 5.9% | 16.2% |
6,000~7,000未満 | 1.6% | 3.6% | 16.2% |
7,000~8,000未満 | 2.4% | 0 | 2.9% |
8,000万円以上 | 2.0% | 7.0% | 22.5 |
年収の区切りは私が勝手に分類してパーセンテージで表示しました。
注意すべきことは情報通信業界全体の給料のデータなので全ての物流、そしてIT企業なども含まれているということです。
運送会社のみで見ればこのデータよりも低い可能性が高いです。
上場している運送会社の社長の年収は2,000万円から5,000万円
上場している運送会社の社長の年収は分かりやすいです。
IR(投資家向け情報)で役員報酬の総額が公表されています。
これを取締役の人数で割れば1人あたりの年収は分かります。
専務や常務よりも社長のほうが多く貰っているでしょうが国内企業の場合それほど大きな違いはありません。
具体的な社名を挙げることはしませんが何社か確認したところ2,000万円から5,000万円の間におさまる会社が多かったです。
運送会社に限らず全ての上場企業を見ても年収が1億円以上の役員は500人未満です。(2020年のデータ)
中小企業の社長は1,000万円前後が多い
国内運送会社のほとんどを占める中小企業の社長の場合は1,000万円前後が多いです。
年齢はそれほど関係ないと思います。20代でも60代でもこれくらいです。
これは大規模なデータがないので確定的なことは言えませんが、私がコンサルティングに携わった会社や、知人の運送会社社長から聞いた話ではこのくらいの金額に設定していることが多いです。
もちろんきちんと利益を確定している黒字の会社のケースです。
儲かっていなければ300万円くらいのこともありますし、会社に個人で貸付をしていればマイナスということもあります。
オーナー経営者は給料を自由に決めている
オーナー経営者の場合は自分の給料は自由に決められます。
節税のために低く抑えたり家族を役員にしてそちらに回していることもあります。
また給料としてではなく株式の配当という形にしていることもあります。
中小の運送会社において社長がそれなりの年収を獲得するためにはドル箱となる仕事を持っている必要があります。
下請けのみで運賃を叩かれているような会社はトラックの保有台数に関係なく社長の年収も低いです。
また運送以外に付随するビジネスとうまく組み合わせていかないとこれからの時代はますます厳しくなっていくでしょう。